Windows転送ツールを実行しても、
WindowsXP+Outlook2010の環境から、Windows7+Outlook2010へはデータが移行されません。
これはMicrosoftも認識している問題のようですが、
現時点(2011/11/30)ではWindows転送ツールではサポートされていません。
Microsoftのフォーラムによると、
User State Migration Tool(USMT)の4.0を使えば、Outlook2010も移行できるということでした。
しかし、USMTというのは普段は使わないので、実態が分かりづらいと思います。
ですので、解決までのメモを残しておきます。
【1】USMT 4.0 updateをダウンロードする
まず、USMT 4.0 updateをどこからダウンロードするのかで少々ハマります。
下記のURLの
Hotfix Download Available
View and request hotfix downloads
というリンクからダウンロードできます。
http://support.microsoft.com/kb/2023591
すると必要事項を入力するよう要求されます。
「すべての環境、言語用の修正プログラムを表示する」から必要な構成を選択し、
メールアドレスと、確認用の画像認証を入力します。
そうすると、記入したメールアドレスあてに、ダウンロード用のURLが送信されますので、そこからupdateプログラムを入手します。
今回は、32bit版を選択しましたので、
Windows6.1-KB2023591-x86.cab
というファイルを入手しました。
それを解凍すると、4つのファイルが入っています。
loadstate.exe
migapp.xml
migcore.dll
scanstate.exe
【2】移行元のXPマシンに、修正プログラムをあてる
Windows XP (32 ビット版) から Windows 7 への転送用の Windows 転送ツールをインストールしている環境であれば、下記のディレクトリが存在しますので、ダウンロードした4つのファイルを放り込んで上書きします。
C:\Program Files\Windows Easy Transfer 7
【3】移行先のWindows7マシンに、修正プログラムをあてる
Widows転送ツールがインストールされている環境を想定していますが、
C:\Windows\System32\migwiz\MigApp.xml
というxmlファイルだけを置き換えます。
Windows7のセキュリティが厳しくて、上書きすることができない場合は、MigApp.xmlのプロパティから、
【セキュリティ】タブ→【詳細設定】→【所有者】タブ→【編集】で、
【現在の所有者】を、「TrustedInstaller」から、「Administrators」などに変更した後、アクセス許可でフルコントロールなどを与えてやれば、上書きできるようになります。
【4】XPとWindows7で、「Windows転送ツール」を実行する
XP側
C:\Program Files\Windows Easy Transfer 7\migwiz.exe
Windows7側
C:\Windows\System32\migwiz\migwiz.exe
あとはOutlook2010が正常に移行されているか確認します。
署名や、メールボックス、メールのアーカイブデータなど、
基本的にすべてのものが移行されるはずです。
ご質問などがございましたら、コメント欄でお気軽にどうぞ。
コメント
初めてお問い合わせさせていただきます。
Widows転送ツールがインストールされている環境を想定していますが、C:\Windows\System32\migwiz\MigApp.xmlというxmlファイルだけを置き換えます。とあるのですが、どのファイルに置き換えるのでしょうか?
お忙しい中、恐縮ではございますが、ご教示お願いします。
少し説明が不足していたようで、失礼いたしました。
転送先のマシンの中にある、
C:\Windows\System32\migwiz\MigApp.xml
というファイルを、
『【1】USMT 4.0 updateをダウンロードする』の項目でダウンロードしてきた4つの修正ファイルの中から、migapp.xmlというものだけを選んで、上書きします。
他にご不明な点がございましたら、なんでも仰ってください。
コメントありがとうございました。