クラウド時代において,Ansibleという言葉を実務でもよく聞くようになってきました。システム管理者にとって,構成管理ツールの使い方を学ぶことは避けては通れないでしょう。
代表的な構成管理ツールには,AnsibleやChefやPuppetなどがありますが,これから世界でも日本でもAnsibleが覇権を取っていく可能性は非常に高いです。(参考:AnsibleとChefとPuppetの比較)
また,Ansibleを社内に導入することを提案したいものの,自分自身の知識がまだ不十分で二の足を踏んでいることもあるでしょう。
インターネット上の断片的な知識だけで,Ansibleを入門から学ぶことはまだ難しい現状があります。特に,日本語での情報は限られています。
今後ますます,サーバーだけでなく,ネットワーク機器もAnsibleで管理することになっていくことも十分想定されます。Ansibleには,Cisco IOS,NX-OS,Juniper JUNOSなどのネットワーク製品に対応したモジュールもあります。技術者にとって,構成管理の自動化の波は避けては通れません。
それで,これからAnsibleをいち早く学ぼうと思っておられる入門者におすすめの書籍を3冊選びました。
どれも現時点で入手できる入門書としては良書ですので,Ansibleを使うのであればぜひとも本棚においておきたい書籍です。
1位.Ansible実践ガイド 第2版
1冊だけ買うとしたらこの本をおすすめします。これからAnsibleを学ぶと思っている入門者から,運用を改善したいと思っている実務者まで幅広くターゲットにしており,長く付き合っていくことのできる本となっています。
第1版が良書だったため,最新版に改定されて再版されました。
Infrastructure as CodeやDevOpsという言葉はよく聞くものの,まだ実践では触ったことがないという人にもちょうど良いと思います。
また,ただ単にサンプルや解説が載っているだけではなく,どのように開発/運用が行われるのか,という視点も含められているため,Ansibleの知識だけにとどまらず,DevOpsに関する理解も深まることでしょう。
たった4000円で,近い将来必ず役に立つスキルセットを身に着けられることを考えると,費用対効果の高い自分への投資になるでしょう。
2位.オライリー 初めてのAnsible
安心のオライリー本です。
Ansibleについて総合的に網羅されており,この一冊を読めば,体系的な知識を得ることができるでしょう。
Playbookの基礎から,構成管理システムのインストールにいたるまで,基本的なところを網羅してくれています。
また,AWSなどのクラウド連携についても幾らか含められているところはGoodです。
この本のサンプルを見ながら手を動かせば,Ansibleを使えると言えるレベルになることでしょう。
また,オライリーコレクターなら本棚に置いておくべきです。
3位.Ansible徹底入門 クラウド時代の新しい構成管理の実現
決して上の2冊に劣りませんが,次にお勧めするのはこの本です。特徴としては,クラウド活用に寄っている本です。もちろん,基礎から応用まで十分カバーされていますので,ある程度いける方は,この一冊を入門書にすることもできるでしょう。
AWSやAzure連携を考えている方は,1位のAnsible実践ガイドと合わせて,この本も買っておくなら,クラウド連携に関係する部分で大いに役立つことでしょう。
今後,クラウド時代をシステムエンジニアとして生き抜いていくためには,持っておくと良い本だと思います。
以上,Ansibleを学びたいと思っておられる方におすすめする書籍3選でした。
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