Ciscoデータセンターデザイン – 最近の動向

最近のCiscoデータセンターデザインに関して,公式ドキュメントから学んだ情報をまとめておきます。

最近のデータセンターのほとんどが,Ciscoのマルチレイヤ―トポロジーとして知られる,コア,アグリゲーション,アクセスレイヤーという構成で作られています。

典型的なデータセンターの作り方として,podという概念を使っています。それは,データセンターのアクセスレイヤーをひとまとまりにした構成です。podは,幾つかのサーバーラックを用いて構成されることもありますし,マシン群をひとまとまりにした形で構成されることもあります。

統合プロセスが進んでいる

データセンターにおいて,リモートからデータセンターへの帯域の可用性を向上させるために行われる統合プロセスがますます進んでいます。統合プロセスの中で,VLANやVSANといった技術を用いてネットワークやストレージを仮想化して簡素化することが進んでいます。

それらの簡素化は,ネットワークデザインだけでなくサーバーに関しても同じように生じています。例えばブレードエンクロージャーによって物理的に高密度化していくことも進んでいますし,サーバー仮想化によって,少ない物理マシンの上で多くのOSを動かすことができるようにもなっています。

ToRやEoRデザインについて

多くのデータセンターにおいて用いられているラックやケーブル配置のデザインパターンは次の2つです。

・ToR – 各ラックの最上部にアクセススイッチを置きます。すると,サーバーからのケーブリングは短くて済みます。スイッチの管理台数が増えることがデメリットです。

・EoR – サーバーラック群の端に,大きなスイッチデバイスを設置する方法です。サーバーからネットワークラックへのケーブリングが多くなるのが特徴です。管理すべきスイッチの数を減らすことができるのがメリットです。

どちらかというと,ToRの方にトレンドがあります。

レイヤー2のトレンド

レイヤー2は,データセンター内のどこにおいても柔軟にVLANを提供できる利点がありますが,ループによるリスクも大きいです。とはいえ,ループのリスクよりも,柔軟性のあるネットワークを構築できるメリットの方が大きいため,L2のpodによって構成されることが多いです。

L3との境界について言えば,主にサーバーとクライアントの間に設けられることが多いです。L3の境界がL2のドメインサイズを決めると言えるため,L2ドメインのサイズは,カスタマー環境によって大きく異なります。

ちなみに,L2ドメインのサイズを決める要素としては次のようなものがあります。

どの程度の高可用性を求めるか。クラスタ化されたサーバーの割合がどれぐらいあるか。VMがどの程度頻繁に移動するか。同じサブネット内で,新しいサーバーをすぐにプロビジョンする必要性がどのぐらいあるか。

新しいアプリケーションにどの程度の可用性を求めるかは,データセンターデザインに大きな影響を与えるでしょう。しかし,現在のトレンドとしては,L2の拡張性が引き続き求められていくことは変わらないと思われます。

典型的なトポロジーについて


ToRやEoRといったトポロジーが台頭しているものの,やはり現在でも最も使われているのは,V字型のネットワーク構成です。

アクセススイッチから,アグリゲーションレイヤーに対して,それぞれケーブリングされるのでV字型のネットワーク構成になります。この方法によって,ネットワークがループ構成になることを容易に防げます。

また,HSRP(Hot Standby Router Protocol)と呼ばれるCisco独自のプロトコルによって,デフォルトゲートウェイを冗長化します。プライマリのスイッチがダウンした際にはセカンダリに役割が引き継がれます。

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