ネットワーク関連の作業を行う際に,チーミング(Teaming)という言葉や,ボンディング(Bonding)という言葉を聞くことがあります。
どちらも,ネットワークの帯域幅を増やすときに使われる言葉のように思えますが,チーミングとボンディングにはどのような違いがあるのでしょうか。
ボンディングは機能の名称
ボンディングは,LinuxのBonding Moduleを使ってネットワーク帯域を増強するときに使われます。
それで,ボンディングという言葉は,LinuxやMacでのネットワーク設計をする際に用いられるのが,正しい使い方といえるでしょう。
チーミングはケーブルを束ねること
Windows環境では,複数のポートを束ねて扱うことを,チーミングと呼びます。
そもそも,チーミングという言葉は,単にケーブルを束ねることを意味していますので,ボンディングよりも,汎用的な言葉と言えるでしょう。
チーミングには大きく分けて3種類ある
・ロードバランシング (Load Balancing)
トラフィックの負荷に応じて,通信を複数のNICに振り分ける機能のことを指します。それぞれのトラフィックは,通信セッションごとに物理NICに振り分けられるため,スループットの向上が見込めます。
・リンクアグリゲーション (Link Aggregation)
リンクアグリゲーションとは,物理NICを束ねて冗長性を持たせます。それと同時に,複数の物理NICを同時に使用して,使用可能な帯域幅を増加させる方法です。この方法では論理的にひとつのリンクのように振る舞います。どちらかのNICやケーブルに障害が生じても,もう一方の物理NICを使って通信を継続できます。
・フォールトトレランス (Fault Tolerance)
フォールトトレランスも,物理的なNICを束ねます。そして,1つをアクティブ,もう1つをスタンバイとして使用します。
プライマリのネットワークに障害が発生した場合,スタンバイの方にトラフィックが切り替わります。
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