Hyper-V環境で仮想マシンをインポートする際に,以下の3つの選択肢から選ぶことができます。
それぞれの選択肢は,どのような場合に選べばよいのでしょうか。
Choose the type of import to perform: Register the virtual machine in-place (use the existing unique ID) Restore the virtual machine (use the existing unique ID) Copy the virtual machine (create a new unique ID)
日本語OSでは以下のようになっています。
実行するインポートの種類を選択する: 仮想マシンをインプレースで登録する(既存の一意なIDを使用する) 仮想マシンを復元する(既存の一意なIDを使用する) 仮想マシンをコピーする(新しい一意なIDを作成する)
Register the virtual machine in-place (use the existing unique ID)を選択するのが良い場合
これは,仮想マシンをin-placeで”登録”しなおすだけの作業になります。
この場合のin-placeの意味は,「配置済みの場所に」という意味で考えてください。つまり今のファイルの場所をそのまま利用する,という意味です。
つまり,マシンのMACアドレスや,構成などを全く変更せずに,Hyper-V内で管理されているIDもそのままに,インポートする方法です。
例えば,ハードウェアを新しいものにリプレースする際,古いHyper-Vサーバーに置かれていたVMのファイル群をそのまま新しいサーバーにコピーしてきた場合などは,このオプションを使うとよいでしょう。
また,何らかの原因で,Hyper-VマネージャーからVMを削除した場合に,再びHyper-Vマネージャーに登録しなおしたい場合にも,このオプションを使うことができます。
そうすると,前の環境と全く同じVMが立ち上がってくることになります。
Restore the virtual machine (use the existing unique ID)を選択するのが良い場合
これはリストアですので,バックアップから復元するようなイメージです。
一番目のオプションとあまり違いはないのですが,唯一違うのは,リストア先の場所を選択できるということです。
つまり,新しい場所にデータをコピーしてからVMを復元することになります。ですので,データコピーのための時間がかかります。
VMのIDなどはそのまま再利用されますので,MACアドレスなどもかわらず,Hyper-Vで管理されているIDも変わりませんので,VMへの影響は少ないです。
とはいえ,この方法を活用できる状況はそう多くないでしょう。初めからデータをふさわしい場所に配置してから1番目のオプションを使ってインポートした方が簡単だと思います。
Copy the virtual machine (create a new unique ID)を選択するのが良い場合
これを使う場面は,テンプレートから複数のVMを作成したい場合などです。
Hyper-V内で管理されているIDも新規作成してVMを立ち上げますので,まったく別のVMとして生まれ変わる感じになります。MACアドレスも変わります。ですので,NICの情報はロストする可能性を考慮に入れて作業を行ってください。
2番目の選択肢と同じく,データのコピーが行われますので,コピー先の場所を選択する必要があります。
実務上の話をすると,1番目のオプションを使うことがほとんどではないでしょうか。
とりあえず1番目のオプションRegister the virtual machine in-place (use the existing unique ID)を使えばよいと思っていて良いと思います。
以上,Hyper-V環境でVMをインポートする際の選択肢についてでした。
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