Hyper-V環境において,Cluster Shared Volumes (CSV)を利用している場合,時おりボリューム(LUN)を拡張する必要が生じるかもしれません。
クラスター環境ではないスタンドアロンの場合には,物理ディスクを拡張した後に,Windows OS上のDisk Managementからボリュームを拡張すればよいでしょう。
しかし,HA環境でCSVを利用している場合には,通常のボリューム拡張とは手順が少し異なります。
1.LUNを拡張する
どのベンダーのストレージを利用しているかにもよりますが,必要なツールを用いて,まずはLUNを拡張します。
基本的な手順は以下の通りです。
1.Webブラウザーや専用アプリケーションを用いて,ストレージの管理コンソールにアクセスする。 2.ディスクプールにアクセス 3.該当するプールを必要に応じて拡張
LUNを拡張すると,縮小するには手間がかかる場合が多いですので,必要なサイズだけを少しずつ割り当てるようにしましょう。
2.現在のCSVのオーナーを特定する
複数台のHyper-Vホストを構成している場合でも,その中の1つのホストがCVSのオーナーになっています。
どのホストがCSVのオーナーなのかを確認するためには,Failover Cluster Managerを使いOwner Nodeを確認します。
1.Start -> Administrative Tools -> Failover Cluster Manager 2.Storage -> Disk / Pool
3.Owner NodeにRDPでログインする
上記で特定したCSVのOwner NodeであるサーバーにRDPでログインしてください。
ここが勘違いしてしまいやすいポイントなのですが,すべてのHyper-VホストからCSVボリュームは参照できるものの,ボリュームの拡張はオーナーであるサーバーから行う必要があります。
4.Disk Managementからボリュームを拡張する
あとは,OS上からボリュームを拡張してやります。
スタートボタンを右クリックし,Disk Managementをクリックします。
CSVのディスクプールを右クリックしてExtend Volumeからウィーザードを進めることで,拡張することができます。
Diskpartコマンドを使って拡張することも可能です。
1.管理者権限のコマンドプロンプトから,diskpart 2.rescan 3.list volume 4.select volume (上記で確認したボリューム番号) 5.extend
以上,Hyper-Vのクラスター環境でCluster Shared Volumes (CSV)を用いている場合のボリューム拡張方法でした。
コメント
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